2025/06/02
高山市の売主向けに知っておきたい!不動産売買契約書に記載されている瑕疵担保責任(かしたんぽせきにん)とは?
不動産の売買契約書には、聞き慣れない法律用語が多数登場します。その中でも、売主として特に重要なのが「瑕疵担保責任(かしたんぽせきにん)」です。これは、売却した不動産に隠れた欠陥があった場合に、売主が一定の責任を負うという内容を定めたものです。この記事では、高山市で不動産を売却する売主の立場から、瑕疵担保責任の基礎知識や契約書の確認ポイント、リスクを最小限に抑えるための対策を詳しく解説します。
1. 瑕疵担保責任とは何か?
「瑕疵」とは、見た目では分からない欠陥や不具合のことを指します。たとえば、以下のようなものが該当します
・雨漏りやシロアリの被害
・建物の基礎部分の傾きやひび割れ
・土地の土壌汚染や地中埋設物(廃材など)
買主が引き渡し後にこれらの瑕疵を発見した場合、売主に修繕や損害賠償を求められる可能性があります。
2. 民法改正による変更点
2020年4月に施行された民法改正により、「瑕疵担保責任」は「契約不適合責任」という名称に変わりました。内容も、契約で約束された内容と現物が一致しない場合に責任を問われるという形に広がっています。とはいえ、不動産業界では今も「瑕疵担保責任」という表現が使われることが多く、売主としてはその意味を理解しておく必要があります。
3. 契約書における記載内容の確認ポイント
売買契約書には、通常以下のような記載があります
・瑕疵の対象範囲(建物・土地・設備など)
・責任を負う期間
・損害賠償や契約解除の可否
・売主が瑕疵を知っていたかどうか
特に高山市では、古民家や築年数の経った住宅が多いため、「現況有姿(現状のまま)」での引渡しを選ぶケースが多く見られます。これにより、売主の責任がある程度軽減されます。
4. 高山市の売主が注意すべきポイント
高山市のように自然環境や歴史的な建物が多い地域では、以下のような点に特に注意が必要です
・古い建物やリフォーム歴のある物件では、雨漏り・シロアリ被害の有無を確認し、必要に応じて専門家による調査(インスペクション)を行う
・契約書に「現況有姿」での引渡しを明記することで、責任の範囲を明確にする
・瑕疵が発覚した際にどこまで責任を負うのか、契約でしっかり取り決める
また、地元の不動産会社と連携して、地域特有の事情(雪害や地盤の強度など)を反映した契約内容を作ることも大切です。
5. 瑕疵担保責任を軽減する方法
売主としてリスクを減らすために、以下のような対策が有効です
・建物状況調査(インスペクション)を実施し、結果を買主に開示する
・修繕が必要な箇所は事前に修理し、報告書を用意する
・瑕疵担保責任の期間を明確にし、可能であれば短縮を交渉する
さらに、買主との信頼関係を築くことも、トラブル防止には大きな意味があります。
6. よくあるトラブル事例(高山市のケース)
高山市で実際に見られるトラブルとしては、以下のようなものがあります
・冬季に見えにくい屋根の老朽化が春先に発覚し、買主から補修請求された
・地中に古い石垣や配管が埋まっていたことが発覚し、撤去費用を巡ってトラブルになった
これらはすべて、事前の調査や契約書の明確化で防げる可能性があります。
まとめ
瑕疵担保責任(契約不適合責任)は、高山市のように古民家や山間部の住宅が多いエリアにおいて、売主が十分に理解しておくべき重要な項目です。売買契約を進める前に、不動産会社や法律の専門家と相談し、責任の範囲やリスクを明確にすることが、安心・安全な取引につながります。
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