不動産コラム

2026/01/13

“観光客が多すぎる家”は売れにくい?高山市中心地での売却ポイント

高山市といえば、江戸時代の風情を色濃く残す「古い町並み」や「高山祭」など、観光都市として全国的に知られています。 国内外から多くの観光客が訪れるため、中心部の住宅や店舗付き住宅は立地的に価値が高いように思われがちです。

しかし実際には、「観光客が多すぎて住みにくい」「人通りが多い場所では落ち着かない」といった理由で、住居としての需要が低下することもあります。
この記事では、高山市中心地の“観光地ど真ん中にある家”を売却する際の注意点と、上手な売却戦略を紹介します。

■ 観光人気エリアの住宅が“売れにくい”理由とは?

高山市中心部 ― 特に上三之町・下三之町・本町・古い町並み周辺は、年間を通じて観光客でにぎわうエリアです。日中は外国人観光客や修学旅行生であふれ、休日には人波が途切れないほど。この“観光地のにぎわい”が、住宅としての売却を難しくしている要因のひとつです。

● 騒音・人通りによる生活ストレス

朝から夕方まで人が通るため、プライバシーの確保が難しくなります。
家の前で写真を撮られたり、観光客の声が気になるという意見も少なくありません。
そのため、居住用として購入を検討する層が限られ、買い手が見つかりにくくなる傾向があります。

● 駐車スペースの問題

高山市中心部は道幅が狭く、駐車場を確保しにくいエリアです。
観光客向けの駐車場はあっても、住宅として使うには不便な立地が多く、これも購入検討者を減らす要因になります。

● 建築・改装制限の存在

「伝統的建造物群保存地区」内では、外観や色彩に関して高山市の景観条例による制限があります。リフォームや建て替えの自由度が低いため、買主にとってリスクと感じられることがあります。

■ “観光地の家”を上手に売却する3つの戦略

とはいえ、観光地の中心にある住宅は、住まい以外の用途で大きな価値を持つ可能性もあります。
ここでは、その特性を生かした売却戦略を紹介します。

① 住居ではなく「事業用物件」として売る

中心地の物件は、民泊・飲食店・土産店などの商業利用に適しています。
そのため、「住宅」としてではなく、「店舗・宿泊施設向け」として販売するほうが早く買い手が見つかるケースがあります。

特に、高山駅から徒歩圏内や、観光通りに面した物件は、投資家・事業者からの問い合わせが多くなります。
物件情報に「民泊・ゲストハウス可」「観光エリアに立地」と明記することがポイントです。

② 騒がしさを逆手に取った“利便性アピール”

生活には不便でも、観光・商業には“好立地”。たとえば「高山陣屋まで徒歩5分」「観光通り沿い」「高山祭の見物ができる立地」など、高山市ならではの利便性を強調すると印象が変わります。

また、観光業従事者やセカンドハウス目的の購入層には、「中心部でアクセスが良い」という点が強い魅力になります。

③ 空き家・古民家再生のニーズを狙う

高山市では、古い町並みを活かした古民家リノベーション物件が人気です。
たとえ築年数が古くても、梁や格子戸など伝統的な意匠が残っていれば、それだけで“価値ある素材”として評価されることもあります。

「観光客が多すぎる立地」は、逆に「観光客に見てもらえる場所」とも言い換えられます。
古民家カフェや宿泊施設などへの転用を見据え、リフォーム業者と連携して売り出すのも有効です。

■ 売却時の注意点と査定のコツ

高山市中心地の物件は、一般住宅とは査定基準が異なります。
住宅地相場よりも、「商業地」「観光エリア物件」としての評価を受けることが多いため、 不動産会社に査定を依頼する際は、「事業用・収益用としての査定」も同時にお願いしましょう。

また、景観条例や用途地域の確認は必須です。たとえば、飲食店や民泊として利用する場合に制限があるエリアもあるため、事前に高山市役所の都市計画課へ確認しておくと安心です。

■ まとめ:観光地の中心こそ“使い方次第”で価値が変わる!

「観光客が多すぎる家」は、確かに日常生活には不便かもしれません。
しかし、視点を変えればそれは「観光地の一等地にある物件」という大きな強みでもあります。

住宅としてではなく、“観光資産”としての価値を引き出すことが成功の鍵です。
高山市のように国内外から注目される観光都市では、立地の活かし方ひとつで物件の価値が大きく変わります。

地元の不動産会社やリノベーション業者と連携し、
「観光エリアでしかできない活用」を前提にした売却戦略を立てることで、
“人が多すぎる家”も、“チャンスの多い家”へと変えることができるでしょう。

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